天使は羽ばたく

虫のようにも、鳥のようにも見えるけど、物体はなく、透明感に溢れて、飛んでいる。

すっと消えたり、また現れたり、背中の羽を細かく揺らして、可愛らしく、飛んでいる。

天使って、本当にいるんだね。自然に街中を、さりげなく、飛んでいるんだからね。

昼は美しいブルーの光に、きらきらと、輝いて見えたり、もくもくとした、真っ白な雲の中に、大っきく、羽を広げていたり、夜はコウモリみたいに、闇の中に、溶け込んでいたり。

どんな1日の中にも、天使は羽ばたくことを、やめないんだね。

泣いてる君を、見守るためなんだね。下を向いてる瞼を、持ち上げてくれるんだね。ふとほころんだ眼差しに、寄り添ってくれてるし、そうして一緒に、微笑んでるんだね。

天使のように、さりげなく、優しくいられたら、君も誰かのための、天使になるね。

天使って、とくべつな存在っていうより、空気の中に、いつも、あたりまえのようにいて、君の微笑みのためになら、羽ばたくことを、やめないんだよね。

それが、天使の使命なんだ。そうして、天使の優しさにふれた、君の使命は、なんであるのか、もう、気づいたかな?