いい肉の日なので。
焼肉屋さんへ。
けっこうサービスしてるとこもある。
七輪のまわりに並べられた霜降り、赤身、ホルモンやらのかずかず。
キムチやサラダもあって彩り豊か。
皿の上は芸術作品のよう。
網の上では薫りのつまった煙が上がってる。
じゅるり。
美味しいなあ。
焼かれてく切身は蠢きはじめ紅色から茶色へと脱皮する生き物のよう。
ふと……。
切られる前は生きてたんだもんなあ。
殺され血を抜かれ切り裂かれ今この口の中を喜ばせているのか。
そして胃袋を満たしていくのだ。
この体が明日も生きていくために。
この命を繋ぐために肉塊となってその命を全うしたのだな。
生きるとは残酷だよなあ。
生き物を殺して食べて命を守るんだもの。
生きるって有り難すぎる。
この美味しい肉を頬張るほどに幸せを噛み締める。
この命を満たすために生まれては死んでくれた命。
今日も命をいただきます。
美味しいことは有り難い。
自分では殺して切り刻んで食べることなんて簡単にはできないもの。
皿の上に普通に並べられた生き物だった食べ物たち。
生まれてくれて有り難う。
死んでくれて有り難う。
あなたの命をいただいて今日も幸せに生きているよ。
いただきます。
手も合わせなきゃ。
いただきますって生きることと死ぬことを食しているんだもの。
今日も命を有り難くいただきます。
合掌。