冬の幻想

ふわりと舞い落ちる細やかな雪

儚すぎて積もりはしないけれども

その中にふっと輪郭が見えることがある

人の泣き顔にも

いやいや笑い顔にも見えるそれは

結晶から水滴にかわる時

アスファルトのキャンパスを喜怒哀楽に塗りたくる

その一瞬間

水のエネルギーを使って届けられた表情

その想いはなんであろうか

自然の中にも感情が豊かに培っている

見えないところにあるものをいかに感じとることができるか

そうしなければ想念は何もないことと同じ