捨ててみる

名品を作った

人を集めて

眺めてもらった

たくさん褒められた

 

満足な気分のあとに

なぜか虚しくなった

 

だって

病み衰えた一人も

それでは救えない

つかの間の満足なんて

くだらないことはやめた

 

自己満足の時間

捨ててみる

 

街に出た

道に迷う人がいて

声を掛けられた

なるべく丁寧に

その道を案内した

 

ありがとうと笑ってくれた

満足な気分になった

 

だけど

その後もずっと

虚しさはなかった

 

また街に出ようと思った