移り行く時を感じて

時代祭をご存知だろうか。京都三大祭のひとつ。京都では毎年、この日に行われる。明治維新から始まり、時代は逆行して、平安時代まで遡る。その時代、時代の装束を身に纏い、京都御所から平安神宮への道のりを歩く。

現代、日本の装束を身に纏うことは少なくなってしまったが、このような機会に日本の素晴らしさを振り返るのは、いいものだ。現代に生きるからこそ、いにしえの華やかさを感じられるのかもしれない。

日本の伝統を受け継ぐことは、歴史を繋ぐこと。歴史を繋ぐことは、魂を繋ぐこと。日本の伝統を、歴史を、魂を感じられる祭は、実に感慨深い。 今後、時代はどこまで進むのか。また、どのように進んで行くのか。進化の先に、日本らしさは殆ど失われてしまうかもしれない。けれども確かに、今まで日本で受け継がれてきた出来事を、時にはこうして振り返り、懐かしみ、想いを馳せる時間にしたい。

日本の奥深さは果てしがなく、その上に今、生きている現実。その味わいを存分に噛みしめながら、一歩一歩、踏みしめて生きたい。その先に、まだまだ素晴らしい日本が続いて行くと信じて。そうして自分自身が、日本を繋ぐ一員である事実を忘れずに、邁進したい。