スパイダー見参

といっても

スパイダーマンでなく

蜘蛛のこと

なんとく横文字にしてみたくて

その蜘蛛にまつわる話しを

春のお彼岸の入りの頃

家の中を彷徨いていた

殺生してはならない

家の外に出した

けれども

春のお彼岸が終わるころ

おんなじような蜘蛛がまた現れた

その時刻が

お世話になった恩人がいて

その方のお仲間と連絡を取り合った直後のこと

ちょこちょこと

それでいてクルクルと

なにかを訴えているように

スパイダーは見参した

といっても

小さくて可愛らしい感じの

いわゆるスパイダーマンみたいなのでない

当たり前か

それだったら驚くし

本題に戻して

そういえば

寝覚めの夢は

その恩人と親しくしている内容だった

そうか!と閃いて

その蜘蛛に恩人の名前を呼びかけると

これが本当に

立ち止まってこちらを見つめてきた

そこからは微動だにしない

蜘蛛と見つめ合うってのも

なんだか照れる

というより

なんて光景なんだろ

試しになにかやってみよう

ふっと手を近づけてみたり

ワッ!と脅かしてみたり

なにをやってるんだか

だけどまったく動じない

やっぱりそうかと

お彼岸の時って

繋がりやすいもので

こうやって

知らせに来るのはよくあること

その恩人は

数年前に亡くなっていて

それでもこうやって

虫や夢や

なにかと繋がって

メッセージをくれることがある

仲間のみんなに連絡してくれて

ありがとうよ

わたしはここにいるからね

とでも伝えているように

そんないい話し風な出来事になる前に

もしももしも

虫だ!

と新聞紙を丸めて

バン!

と叩いて仕舞えば

ハイ!それまで

そうなれば蜘蛛はただの悪者に終わる

しかしなにかしら感じるものがあれば

今日はなんの日か

いま何時か

なにかの縁日か

などと思考を巡らせてみると

なにかと繋がったりすることは

本当によくある話しで

皆さんの周りにも

そんな奇跡みたいなことはゴロゴロと転がっているはず

そうそう

スパイダーこと蜘蛛さんは

幸運の象徴

お金を運んできてくれる

天と地を結んでいる

このような謂れがあるもので

それは外国においても

日本においても

なので蜘蛛に

さん付けしてみた

スパイダーこと蜘蛛さんが見参したら

こわがらないで

ちょっと思考をこらしてみるのも

いいかもしれない

人間には考える力がある

みんなが殺してるからって殺していいものか

みんながやってるからって

それではあんまり能がない

物体のないところからのメッセージって

いつもちょっと不思議な感覚で

水や空気や光や

雲や蜘蛛になって

そう色んな虫になって

途中ちょっと

オヤジになったけど

色んな方法で知らせてくれる

だから感性のいい人は

色んなメッセージを受け取れる

今からだって

誰だって

色んなものと繋がれるので

思考を働かせて感じてみよう

そこにはきっと

ありがたいこと

たくさんあるはず