死んだ子供を想う日

屋根より高い鯉のぼり♪

鯉は龍になって飛躍する

そんな願いが込められてる

 

街中はしゃぐ子供達

賑わう観光地

 

端午の節句

兜を飾り

柏餅を食べる

  

こどもの日

生きてる子供達は遊びに夢中で楽しそう

 

死んだ子供達は何して遊ぶのか

今日も賽の河原で石を積み上げるか

塔を作っては鬼に壊されるかな

お地蔵さんは助けてくれるかな

 

親より先に死んだ子は親不孝

本当にそうかな

子供は親を育てるために生まれる

子供に育てられ親になる

 

親は子供に先立たれ深い悲しみを知る

死んだ子供はそんな親を見守ってる

 

子供は親に命の大切さを教える

その為に早く死ぬ事がある

幼い命を看取るのは苦しい

苦しみを教えにやって来た子供は尊い

自らを犠牲にし短命の儚さを教える

 

病気で死ぬ子は弱くない

先天性でも後天性でもない

人間は常に病の容れ物であると教えてる

小さな身体を呈して必死に表現してる

だから不幸ではない

可哀想でもない

素晴らしい魂の持ち主

 

水子は早くに朽ち果てる

宿ってくれた事に感謝する

命が芽生えた喜びを与えてくれたから

生まれる事なく流れゆく人生もある

この世の光を見る事なく旅立つ果敢な魂

失う痛みを知らせてくれた

 

親は先立つ子供から多くの事を教わる

子供が死んでも親であり続ける

親であるとは嬉しいばかりではない

幸せばかりを望むから後悔する

共に生き続けるのがいい子なのではない

子供の死は貴重な学びの機会だから

 

大丈夫

死んだ子供は鯉のぼりより高いお空にいる

龍の背中に乗って雲の中を潜り抜ける

夜には星になって煌めく

素晴らしい遊びを満喫してる

この世では体験できない遊びを

 

この世の苦しみを必死に乗り越えた子供

死んだら苦痛はない

安らかな光に包まれてる

後悔ばかりせず褒めてあげよう

頑張って闘った太く短い人生を

 

涙の意味を授けてくれた

愛しくて可愛い我が子

心で抱き締めてあげて欲しい

 

五月五日

死んだ子を想う

お祝いすれば喜んでくれる

二度と会えなくても傍にいる

すぐ傍にいるから見えない

同じ魂の中にいるから

魂になるといつも一緒にいる